3-2 間取り

住んでから気づく不具合

配置、配線、収納、広さ、寸法、動線が基本チェックポイントです。

ライフスタイルや希望を入れて、完璧に出来上がったと思ったプランでも、暮らし始めてみると、予想外の不都合が出てきてしまうことがあります。間取りのチェックで大切なことは、実際の生活イメージをそのプランに重ねて検討することです。

配置

それぞれの部屋の配置計画は、外からも考えましょう。

隣の家の視線や音が気になるという失敗は、どの部屋をどの位置に置くかという配置の失敗が原因です。
隣の家の窓や玄関の位置、太陽の光が入る場所、風が気持ちよく通る場所を考えて、部屋の位置や窓の位置を計画することが大切です。

配線

生活する場面をイメージしながらコンセントやスイッチの数や位置を考えていく。

スイッチの位置

  • 部屋にはどこから入り、どんな家具をどの位置に置くかを考えながら決めていく。
  • 子供が使うスイッチの高さも考慮する。
  • 開きドアの吊元近くにスイッチを配置すると開いたドアの裏になり操作しづらくなるので気をつける。

コンセント・配線

  • 実際に使う家具製品などを平面図などに書き込んで見る。
  • コンセントの位置が家具などの裏にならないように計画する。
  • 掃除機などコンセントの抜き差しの回数を増やさいないように配置する。

収納計画

しまいやすく探しやすい収納を作りましょう。

LDKがある1階には、大型の集中収納が便利。食品や様々な生活備品が1ヶ所にあれば、探す時間が大幅に節約できます。また、階段下のスペースや床下、壁の厚さを利用したニッチ収納など、空間を有効利用できる収納も上手に取り入れて、片付けやすい家をつくってください。

広さ・寸法

玄関や収納などの広さや寸法も注意です。

玄関を広くしたつもりでも、雨の日には傘や雨具でいっぱいになってしまう。友達が数人遊びに来ると、靴を一列に並べられない。十分な広さを確保した収納スペースのはずが、幅(長さ)が足りない、奥にしまったものが出しづらいなど、家づくりで多くの先輩が失敗しています。玄関や収納は「広さ」だけでなく、「長さ」の視点からも計画しましょう。

動線計画

家事の動線づくりで暮らしやすさが決まります。

動線とは、人の移動経路を線で結んだもので、この動線を無視すると住みにくい家になります。
より過ごしやすい空間にするためには、動線計画を立てることが大切なポイントです。

1.主な動線

  • 家事動線:炊事や洗濯など家事をする時に人が動く動線
  • 生活動線:家族が生活するために動く動線
  • 来客動線:来客が動くための動線

2.動線はなるべく短くする

  • 動線は、基本的に短くするのが良い。
  • 特に家事動線においては家の中を頻繁に動くのでキッチンと洗面所と洗濯干場などを効率よく配置することで住みやすくなります。

3.動線同士は交わらせない

  • 住み心地を重視するのであれば、動線が交わらないようにすることが大切です。
  • 新居でお風呂上がりに来客とはち合わせになるのは嫌ですよね。

4.複数の導線を検討する

  • 目的の部屋へ別の屋を通り抜けないと行けないような動線はプライバシーを損ねます。
  • 動線を回避するようにしたり、複数の導線を作ることにより人の動きに柔軟性が生まれます。